ロボットの性能を高めるためには、運動・トルク・振動・制御を個別ではなく、相互につながった技術として理解することが重要です。 本セミナーでは、ロボットの基本構造と力学モデルから始め、必要なモータトルク、高速化・軽量化、固有振動数・共振、状態方程式・制御までを段階的に分かりやすく解説します。 ラグランジュ方程式などの力学理論についても、数式を学ぶこと自体を目的とせず、「実際のロボット設計で何のために使うのか」という視点から説明します。 計算例を交えながら、ロボットを速く・軽く・低振動で正確に動かすために必要となる実務基礎技術を身につけます。
こんな課題はありませんか?
- ロボットの運動・振動・制御を個別には知っているが、それぞれがどのようにつながっているのかよく分からない
- サーボモータ、減速機、エンコーダなどの役割と、速度・トルク・制御の関係を体系的に理解したい
- ロボットの各関節に必要なモータトルクを、どのように求めればよいのか知りたい
- ロボットを高速化・軽量化すると、なぜ振動や共振が問題になるのか理解したい
- 固有振動数やFEM解析結果を、実際のロボット設計にどのように活かせばよいのか分からない
- 運動方程式、ラグランジュ方程式、状態方程式などを学んだことはあるが、ロボット設計とのつながりが分からない
- 機械設計とサーボ制御を別々ではなく、ロボット全体として考えられるようになりたい
セミナー概要
ロボットは、モータを制御してリンクを動かすだけの単純な機械ではありません。
高速化すれば必要トルクや動的荷重が増加し、軽量化すれば慣性は小さくなる一方で、剛性低下や振動が問題になる場合があります。
さらに、機械系の固有振動数や共振はサーボ制御性能にも影響します。 本セミナーでは、このようなロボットの運動・振動・制御の関係を、実際の設計につながる形で基礎から解説します。
特に次の5つを中心に学びます。
・ロボットの基本構造、自由度、サーボモータ、減速機、エンコーダと力学モデルの関係
・運動方程式から各関節に必要なモータトルクを求める考え方
・高速化による慣性力、コリオリ力、遠心力、ピークトルクへの影響
・軽量化と慣性モーメント、剛性、固有振動数、共振との関係
・運動方程式から状態方程式・サーボ制御へつなげ、機械系と制御系を一体として考える方法
最後には2リンクロボットを例として、力学モデルの作成から必要トルク、軽量化、高速化、振動・共振、制御までを一連の流れとして解説します。
セミナープログラム
- 1.ロボットの運動・振動・制御を理解するための基礎
1-1 ロボットの基本構造と自由度
1-2 並進運動と回転運動
1-3 位置・速度・加速度とロボットの動き
1-4 力・トルクとロボットの運動
1-5 質量・重心・慣性モーメント
1-6 ロボットの運動・振動・制御のつながり
2.実際のロボットを力学モデルに置き換える
2-1 リンク・関節・モータ・減速機のモデル化
2-2 自由度と一般化座標
2-3 一般化速度・一般化力
2-4 拘束条件・仮想仕事の考え方
2-5 剛体モデルと弾性体モデル
2-6 実機をどこまで簡略化してよいか
2-7 【計算例】1 : リンクロボットを力学モデルに置き換える
3.ロボットを動かすために必要なトルクを求める
3-1 ロボットの運動方程式とは
3-2 運動エネルギーと位置エネルギー
3-3 ラグランジアン L=T-V とは
3-4 ラグランジュ方程式とその意味
3-5 1リンク・2リンクロボットの運動方程式
3-6 慣性・重力・摩擦を考慮した必要トルク
3-7 運動方程式からモータトルクを求める
3-8 【計算例】1リンクアームを所定の角加速度で動かすためのモータトルクを求める
4.ロボットを高速化すると何が起こるのか
4-1 高速化と慣性力・慣性トルク
4-2 多関節ロボットの軸間干渉
4-3 コリオリ力・遠心力とその影響
4-4 加減速時間とピークトルク
4-5 モータ・減速機に作用する動的負荷
4-6 サイクルタイム短縮と必要トルク
4-7 【計算例】動作速度を上げたときの必要トルクの変化
5.ロボットを軽量化すると何が起こるのか
5-1 軽量化と慣性モーメント
5-2 軽量化による必要トルク・消費エネルギーの低減
5-3 軽量化による剛性低下
5-4 関節・減速機・リンクの弾性
5-5 軽量化と固有振動数
5-6 高速化・軽量化・高剛性化のトレードオフ
5-7 【計算例】アームを20%軽量化した場合の必要トルクと固有振動数の変化
6.ロボットの振動・固有振動数・共振を理解する
6-1 ロボットに発生する振動とその原因
6-2 質量・減衰・剛性と振動
6-3 運動方程式の線形化と振動方程式
6-4 固有振動数と固有モード
6-5 共振と停止時の残留振動
6-6 共振を避けるための設計
6-7 FEM固有値解析との連携
6-8 【計算例】関節剛性を考慮したロボットの固有振動数を求める
7.ロボットの力学モデルから制御へつなげる
7-1 ロボットの運動と制御の関係
7-2 非線形運動方程式の線形化
7-3 運動方程式から状態方程式への変換
7-4 モータ・機械系・制御系の連成
7-5 PID制御とフィードフォワード制御
7-6 機械共振とサーボ制御
7-7 【計算例】1リンクロボットを線形化して状態方程式を求める
8.2リンクロボットによる総合設計例
8-1 2リンクロボットの力学モデルを作る
8-2 運動エネルギー・位置エネルギーを求める
8-3 ラグランジュ方程式から運動方程式を求める
8-4 各関節に必要なモータトルクを求める
8-5 高速化・軽量化した場合の影響を調べる
8-6 剛性・固有振動数・共振を検討する
8-7 状態方程式を作り制御につなげる
9.質疑応答
このセミナーで得られる主な成果
- ロボットの運動・トルク・振動・制御のつながりを理解し、高速化・軽量化・低振動化・高精度化をロボット全体の問題として考えられるようになります。
- 運動方程式やラグランジュ方程式を単なる数式としてではなく、必要モータトルクの算定、共振回避、状態方程式・制御など、実際のロボット設計に活用できるようになります。
受講に必要な予備知識など
- 材料力学、機械力学、制御工学などの高度な専門知識は必要ありません。
- 大学・高専などで学ぶ機械工学の基礎知識があれば理解できる内容です。
- 速度・加速度、力・トルク、質量・慣性モーメントなどの基本的な力学についても、ロボットとの関係を確認しながら解説します。
- 微分・行列などを一部使用しますが、数式の操作だけでなく、その式がロボットのどの現象を表し、設計で何に使えるのかを重視して解説します。
特典:メールまたはZoomで対応
- このセミナーの内容についての無料質問対応(ご受講終了日の翌日から15日間)
- 振動分野でお仕事でお困りのことに対して無料技術コンサルティング(ご受講終了日の翌日から15日間)
受講日・受講期間
- 年中開催(オンデマンドセミナー)
- 自分のタイミングで3日間ご視聴いただけます。
お申込み後に表示されるフォームの最下部「当社(アイトップ社)へのお問合せ・連絡事項・確認事項などについてはここにご記入下さい。」欄に、ご希望の視聴日(連続した3日間、土日・祝日を含めても可)をご記入ください。
なお、ご希望日程には可能な限り調整いたしますが、可否につきましては後日当社よりご連絡いたします。
受講料
- キャンペーン受講料: 38,000円(PDFテキストなど全てを含みます。従来45,000円)
- 当社は、免税事業者を選択しております。
- 当社の方針により、受講料に消費税は一切加算しておりません。そのため、受講者様にとっては常に「消費税分が割引」されたお得な価格となります。
- 請求書には「免税事業者である旨」を明記いたしております。
このセミナーについてのFAQ & 個人情報保護方針
講師
| 肩書 & 氏名 |
有限会社アイトップ 統括技術コンサルタント
日本騒音制御工学会認定技師
日本音響学会技術開発賞受賞
元名古屋大学大学院非常勤講師(留学生に英語で講義:2021~2024)
博士(工学) 小林英男 |
| 専門 |
AIを活用した振動・騒音技術および関連分野の理論・応用技術とその実践 |
| 実績 |
技術コンサルタントおよびセミナー講師として30年以上の実務経験と豊富な実績を持ち、日本各地の産業技術センター及び日刊工業新聞社主催のセミナーなどでも長年講師を務めてきました。 |
※上記のセミナープログラムなどは都合により多少変更されることがあります。